私達は1日のなかに様々な時間を持っています。たとえば、うれしいことがあり喜ぶ歓喜の時間、悲しいことがあり落ち込む悲哀の時間、なぜか虚しくなってしまう虚無の時間、憎しみやイライラに囚われてしまう憎悪の時間、仕事などに打ち込む埋没の時間など、様々な時間を経験しているのではないかと思います。そういった様々な時間から1日が成り立っているのです。今日一日どのような時間を過ごしてきたのかを、考えてみることも大切なことではないかと思います。
また、一日の時間を静と動で考えてみることも必要だと思っています。静の時間とは、静かな時間のことであり、なごやかな会話や読書など静かな時間を楽しむことです。動の時間とは、運動や積極的な行動を楽しむことです。テレビや音楽など様々な音声が静かな時間を奪ってしまい、心癒やされるような静かな時間はなかなか持てないものです。また、慌ただしい一日のなかで疲れることはあっても、充実感のある心地よい疲れを感じる機会もなかなかないものです。
自分が過ごしている時間の質を考えてみなければなりません。たとえば同じ1時間でも、意識や工夫によって、まったく違った時間となってしまいます。また、積極的な時間と消極的な時間とでは、その満足感はまったく違ったものとなります。時間は平等に与えられていますが、その使い方によって、人生が大きく左右されてしまうのです。有益な時間を多く創りだせる人ほど、充実した満足度の高い生活を享受することができます。何気なく24時間を過ごしていますが、自分が過ごしている時間の質を高めることが、自分や人生を高めることにつながるのです。
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ルールと融通
最近よく紹介している置賜三十三観音のご開帳にあたっては様々な取り決めをしています。33ヶ寺の観音堂で同一の受入体制を確立するためには、共通の認識とルールがなければ、バラバラになってしまいます。ご朱印料、観音堂の荘厳(装飾)、巡礼者への対応など、すべて統一できるように取り決めをおこないました。ところが、巡礼者のなかには、その取り決めを知らなかったり、無視しようとする人もいます。取り決めを乱そうとする人がいると、対応もバラバラとなり、統一した受入ができなくなってしまいます。あくまでも取り決めを遵守しようとする所もあれば、柔軟に対応しようとする札所もあり、対応が乱れてしまうのです。
今回のことに限らず、様々な取り決めやルールがあるものです。そして必ずそういったものを乱そうとする人がいるものです。かたくなに取り決めを守るのか、それともいらぬ争いを避けるためにも柔軟に対応するべきなのか、迷うことがあります。最も楽なのは、特例として相手の望むように対応することです。そうしておけば、無難に収めることができます。ルールを乱そうとする人は話の通じないことが多く、ルールを理解し納得してもらうことは難しいものです。いらぬ労力と時間を費やし、巻き込まれイライラするよりも、相手の望むようにするのが賢い選択だと思えるのです。
ところが、まわりと連携した取り決めであれば、自分のところがルールを変えてしまえば、まわりにも迷惑がかかってしまいます。そういった人は必ず「あそこでは、こうしてもらった」と言ってまわるものです。こう言われてしまえば、他所でも同じように対応しなければならなくなります。さらには、「こういう対応をしてもらえると聞いてきた」と言われれば、他の人にも同じように対応しなければならなくなります。たったひとつの特例がいつのまにか、ルールの変更につながってしまうのです。面倒な対応をするよりも、楽をしようと思ってしまうと、後々余計に面倒なことになってしまうものです。何事もルールはルールとして守ることが、最も無難なことなのかもしれませんね。
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二面性
小野川温泉では、ほたるまつりがはじまりました。開幕を告げるオープニングセレモニーでは、蛍供養祭と安全祈願祭を厳修させていただきました。小野川温泉では、長年にわたり蛍の保護活動を続けてきました。私達は素晴らしい自然に出会うと、感動しては自然の大切さをあらためて実感するものです。小野川温泉のほたるまつりを通して、一人でも多くの方に自然の素晴らしさに触れていただければと思っています。昨年の東日本大震災では、自然の猛威を見せつけられました。自然はつねには恩恵を与えてくれるものですが、時には想像を絶する猛威をふるうものです。そのため古来より、自然の恩恵に対する感謝の念と、自然の猛威への畏敬の念を合わせて、自然を敬ってきたのです。
万物すべてに二面性があるものです。ことに人間には相反する二面性があるものです。私達は相手の二面性とそこから生まれてくる矛盾をしっかりと理解しなければなりません。離婚率は上昇の一途をたどっていますが、相手の理想的な面ばかりを見て結婚すれば、見ていなかった相手の欠点や短所に気づいては、結婚生活を維持できなくなるのかもしれません。逆に相手の欠点や短所ばかりを見てしまうと、とても良好な関係など築けなくなってしまいます。相手のプラスとマイナスを天秤にかけることなく、そういうものだと認めてあげなくてはなりません。
相手に対してプラスの面ばかりを求めて、マイナスの面を否定することはできないのです。すべてに光と影があるように、長所も欠点もすべて含めて、一人の人間なのです。部分的に見ることなく、全体を見なければなりませんし、そのうえで評価することなく、ただ受け入れていくしかないのです。人間はプラスの面よりもマイナスの面に囚われてしまうことが多いものですが、平等に見てあげなければなりません。また、二面性より生まれてくる相手の矛盾に囚われてしまうと不信感を持ってしまいますが、そういった矛盾に対しても寛容にならなくてはなりません。人間関係の難しさに悩むこともありますが、そんなときこそ、相手の二面性を理解しようとしなければならないのかもしれませんね。
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新しい自分
「どうしたら、今の自分から変われるのでしょうか」と質問を受けることがあります。人間は「今まのままの自分でいいのか」という危機感から向上願望が生まれたり、コンプレックスを克服したいという思いから変身願望が生まれたりするものです。私達はつねに変わりたいという思いを持つものなのです。ところが、現実はなかなか今の自分から脱皮することができないために、どうしたら変わることができるのかという、根本的な疑問にぶつかってしまうのです。
人間が変わっていくためには「思い→行動→反省や気づき→習慣化」というプロセスをたどっていかなければなりません。ところが、思いのままで行動できないことが多いものですし、たとえ行動に移せてもたった一回の失敗で「やっぱりダメだった」と挫折してしまうことも多いのです。そのため私達はなかなか理想とする自分に到達することができないのです。人間が変わっていくことは簡単ではないのです。
私は人間が変わっていくためには、環境を変える必要があると思っています。環境を変えることで嫌でも行動しなければならなくなったり、環境の変化によって新しい刺激が自分の思いを行動へと後押ししてくれることもあります。ですから、自分を変えようとするならば、新しい人間関係、趣味、活動など、自分の生活環境のなかに新しいものを取り入れることが有効なのではないかと思っています。重い腰を上げるためには、動かざるを得ない環境をつくることも必要なのかもしれません。
自分を変えていくためには、新しい環境や行動を習慣にしなければなりません。私達は楽しいことならいくらでも続けることができますが、面倒なことや苦しいことは、なかなか続かないものなのです。ところが、大切なことほど、面倒に感じたり苦しかったりするものなのです。ですが、こういったことを習慣にできてしまうと、いつの間にか今までとは違う自分に気づくことができるのです。何事にも生み苦しみが伴うものですが、困難を乗り越えてこそ、得られるものがあるのです。
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人間理解
人を理解することは難しいものです。同じ人間のはずなのに、価値観をはじめ生活感から人生観に至るまで、同じ人間など一人としていないことを実感させられることがあります。それでも人間はお互いに協調・協力しなければ生きていくことはできないものなのです。協調・協力して助け合っていくためには、相手のことを知らなければなりません。相手の歩幅を知るからこそ、一緒に歩いて行くことができるのです。相手を知ろうと興味を抱くことが、人間関係の第一歩なのかもしれませんね。
ところが、相手を知ることは意外と難しいものです。相手に対して、自分勝手な評価を押しつけることは簡単なのですが、そうではなく本当の相手を知ることは難しいものなのです。私達が相手を理解するために、まず見るところは相手の言葉であり行動です。相手の話を聞き、そしてその行動を見ることで、相手を理解しようとするものです。ところが、言葉には偽りや矛盾があるものですし、必ずしも思いをそのまま言葉とする人のほうが少なく、表面的な言葉で相手を理解しようとすると、ちゃんと理解はできないものです。また、行動も言葉と同じように表面的な行動から相手を理解することは難しいのです。
人間を理解することとは、相手の心を知ることだと思っています。言葉や行動よりもさらに深いところにあり、人間性の核心である心を理解することが、人を理解することだと思うのです。人間を理解するためには、見るでもなく、聞くでもなく、心にふれることが大切なのです。相手の心にふれようとするならば、様々な苦悩や葛藤があり、怒りや悲しみがあり、不信や失望があり、そういったものが相手の人間性を歪め、矛盾や不条理に満ちた言葉や行動を生み出していることを理解できることがあります。
人間は心にある思いが様々な感情によって歪められ、言葉や行動を作りだしていることが多いものです。そのため表面的な言葉や行動に囚われてしまうと、相手を誤解してしまい、良好な関係を築けないこともあります。相手の言葉や行動にイライラしたり失望したときには、その奥底にある心にふれようとすると、お互いに救われることもあります。不器用だったり、素直になれない人も多いものです。信頼でき人生を共有できる相手の存在はかけがえのないものです。そういった関係を得たいものです。
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こころ
私達は自分の心と体を自分ものだと思ってしまうものですが、考えてみれば体は勝手に衰えていき、望みもしない病気にもなるものです。心も自分では思うようにはならず、苦労するものです。自分の心と体なのですが、とても自分ものといえるほどには制御できないものなのかもしれません。人生は思うようにならないものですが、その最たるものが自分自身なのです。そんな自分といかに付き合っていくのか、考えたくはないことなのかもしれませんが、とても大切なことなのです。
自分の心身を考えると、体よりも心がなにより付き合うのが大変です。私達の心が生み出す感情は暴れ馬のようなものであり、憎悪・嫉妬・猜疑・悲哀など、様々な感情が心の中で暴れては、私達を苦しめるのです。また、心は様々な欲を満たそうと私達に働きかけます。大切なことは、自分の心に翻弄されることなく、上手に修めていかなければならないのです。自分の心であるならば、その心から生まれてくる様々な感情や欲望は、自分の素直な気持ちだと錯覚しそうになりますが、そうではないのです。
仏教では、私達の心の奥底には煩悩があり、その煩悩が様々な感情や欲望を生み出しては、苦しめるのだと教えています。心の奥底に、自分ではない異質な存在があり、それが煩悩なのです。この煩悩からの衝動を自分のものだとは思わずに、上手に対処していかなければなりません。自分と煩悩を混同し、煩悩に忠実であるならば、不幸を生涯の友としなければならなくなるのです。私達は心の奥底にある煩悩から生まれてくる衝動と戦わなければなりません。煩悩に負けず自分を律することが、素晴らしき人生への第一歩となるのです。
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価格以上のもの
格安航空会社のサービスしません宣言が、物議をかもしています。日本人の感覚には、無償のサービスというものがあります。ところが、親切にしません、やさしい言葉を使いませんと宣言されてしまえば、もはや言葉が出てこなくなってしまいます。過酷な価格競争で、不要なものをカットしていく時流ですが、無償で提供していたドリンクをなくすならまだしも、人間的な部分さえも省いてしまっては、もはや何も残らなくなってしまいます。
私は1000円カットを利用しています。坊主ですから、バリカンで刈り込むだけなので、利用するようになりました。髪を伸ばしていた時には、美容室でカットしていました。カットしてもらいながら色々な話をしたり、情報交換をしたり、相談をしたりと、サービスのなかにあっても、人間的なつながりが感じられ、充実感もありました。お金が介在した関係であっても、金銭以上のつながりがあったのです。ところが、今は10分という短い時間のなかに、会話もなければ、つながりも充実感もなく、ただ髪を切ったというだけなのです。金銭的にはお得なのですが、むなしい気持ちにもなるものです。
価格競争の弊害というものが様々ありますが、今回のように道徳までも侵害したり、無機質な関係しかつくれなかったり、そういった状態を問題視せずに、ただ低価格を歓迎して良いものなのか考えさせられます。人間味のないサービスが蔓延し、それに慣れてしまうと、ますます無機質な社会になってしまいます。若い人には、すでにその兆候が現れていますが、お金を使わない買い物をしないという原因のひとつには、人間的なつながりを感じられなかったり、価格以上の充足感を得られないという、問題があるのかもしれません。
「安ければなんでもいい」という風潮は、サービスを提供する側にとっては、仕事の質を落とし、仕事への充実感を奪ってしまいます。商品や技術ばかりを提供しても、心が伴わなければ仕事を好きになることも、自分の仕事を誇ることもできないのです。効率化といっても、人間的な部分までも省かなければならないような環境やシステムを作ってしまえば、たとえ利益が上がったとしても、それが社会にとって有益なものであるとは思えないのです。何事も行き過ぎれば、修正しなければなりません。そろそろ現在の価格競争も見直さなければならない時期になっているのかもしれませんね。
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