幸福の収穫

 実りの秋となりました。様々な食材が収穫を迎えるまさに食欲の秋です。一般消費者はあたりまえのように購入して食べる訳ですが、それを出荷する農家さんはじめ生産者の苦労は大変なものだと思います。近年の異常気象は世界中の一次産業に深刻な影響を与えています。お金があっても、食べたいものを食べられない時代は近いのかもしれません。今後ますます食に対する感謝と環境や生産者への配慮が求められる時代になります。


 何事も種をまかなければ収穫はできません。人生も種まきと収穫の連続です。種をまかずして果実を求める人も多いものですが、それは道理に反しています。数学の方程式が絶対なのと同じように、人生における道理も絶対なのです。また、悪しき種をまきながら、その結果を嘆くというのも道理に反しています。すべて自分の蒔いた種であり因果応報なのです。


 結果で物事を計るのではなく、善き種まきをしなければなりません。最初が肝心であり、スタートが間違っていれば、どこまでも間違いが続いてしまいます。日々、先々のことよりも今日一日に最善を尽くして、善き一日とすることが幸福へとつながっていくのです。お釈迦様は心を耕せと教えていますが、善き心から善き言動が芽生え、それが成長して幸福の実を結んでくれるのです。幸福は偶然やってくるものではなく、大切に育てるものなのです。