春を迎えるために

 今年は雪が少なく楽だと思っていたら豪雪地帯らしく一気に積もりました。降り始めるとやむことなく積もり続けています。朝には約2時間の除雪が終わると、最初のところはすでに数センチ積もっています。朝昼晩と3回の除雪が必要になり、屋根の雪も重くなり除雪の合間に雪下ろしもしなければなりません。明日には立春を迎えますが、東北の春はまだ先のようです。この雪によって、雪国の人間は辛抱強くなっていくのでしょう。


 良くも悪くも何事も続くものです。ですから、耐えるしかない時もあります。何も悪いことをした報いということではなく、普通に生活しているだけでも、大変なことが重なることもあります。不平不満はかえって苦しくなりますから、じっと耐えるしかありません。雪も永遠に降り続けるわけではなく、晴れ間もあり春も必ずやってくるものです。


 仏教ではこの世界を忍土と表現することがあります。この世に生を受けたならば耐え忍ばなければならないということです。好むと好まざるとに関わらず、生きていれば様々な困難を経験しますが、どのような態度で向き合うかによって、その先が大きく変わっていきます。あたたかい春を迎えるためには、じっと耐えながらも今すべきことを着実にこなしていくしかありません。