単調な毎日のなかで

 NHKで料理番組をたまたま見ました。大根料理でしたが、基本的な調理から工夫まで短時間でよくまとめられていました。大根は一般的で基本的な食材だと思いますが、毎回の調理を見直してみると、いつもの味がさらに美味しくなるのかもしれません。同じ食材でも同じように調理し続ける人もいれば、テレビや本を参考に改良や工夫を重ねる人もいます。毎日のことであればあるほど創意工夫によって大きく違ってくるのではないかと思うのです。


 日常生活の大半は同じことの繰り返しです。その同じことをいかに楽しめるのかによって、生活の豊かさが変わってくると思うのです。料理も工夫やアレンジですが、生活も人生も同じでありたった一度の人生をどのように過ごすかを考えなければなりません。そして特別なことを求めるのではなく、何気ない日常をそのまま大切にしていかなければなりません。


 単調な生活に飽きてしまう人は意欲と工夫が足りないのかもしれません。以前、何かの本で「食器をふくことも、使う人の幸せを祈ることができれば、つまらない作業ではなく、尊い作業になる」とありました。気持ちひとつでも、ずいぶん違ってくるわけです。現状を否定するのではなく、見方を変えること、創意工夫すること、楽しもうとすることが大切なのです。