批判社会からの脱却

 私はちょうど昭和と平成の狭間の世代です。昭和の価値観も平成の価値観もどちらも理解できるような気がします。昭和は良くも悪くも長く日本に根付いてきた価値観の終焉期といえるのかもしれません。戦争・敗戦・発展・崩壊と目まぐるしい時代にあり、人々の価値観も大きく変化していきました。


 平成になると負の時代となり、不況を背景に社会の価値観も批判が主流になってきたように思います。メディアにより責められ変化を求められ、無言のプレッシャーが社会を覆いストレス社会は加速していきました。政治も労働も教育も価値観も批判され、どうして良いのかもわからず、迷走した30年といえるのかもしれません。


 これからの日本社会を考えれば、まず批判社会から脱却しなければなりません。批判社会においては、誰もが責められないよう、リーダーになろうとしません。また、責められないよう言い訳に終始したり、すぐに誤魔化そうとします。それでは健全な発展はありません。責めたり足を引っ張るのではなく、応援できる社会でなければなりません。令和の時代は平成の延長ではなく、寛容と協力の社会であってほしいと願うのです。