成功者の視点

 日々の反省ということについて考えさせることがありました。写経では朝には「今日も一日よろしくお願いいたします。」夕べには「今日も一日ありがとうございました。」という祈りが日々の安寧につながると法話をしております。朝は今日も一日頑張ろうという誓いであり、また見守ってくださいという祈りです。夕べは今日一日への感謝であり、そして反省が含まれなければならないと思うのです。


 反省がないと自分の失敗や欠点に目がいかなくなります。都合の良いことばかりになり、成長がなくなります。そのため問題や課題がそのまま放置され、結果的に何事もうまくいかなくなります。感謝と反省の両輪が必要だと思うのです。さらには良かったことは神仏や相手への感謝とし、悪かったことは自分の責任として反省することが求められます。一見、理不尽にも思えますが大切な視点なのです。


 これは成功者の視点と表現できるかもしれません。良いことは「おかげさま」であり、悪いことは「自分のせい」と考えることで、謙虚に相手や物事と向き合うことができます。これとは逆に良いことは「自分の手柄」、悪いことは「周囲の責任」と考えてしまえば、いずれ破滅へとつながります。日々の反省の有無によって3年後10年後が大きく違うかもしれません。今日という一日をしっかり点検し、素晴らしい明日につなげたいものです。