日本を信じる心

 濃厚接触者になってしまい参拝者の受け入れも休止しなければならなくなりました。ご予約いただいていた参拝者もありました。当日、お越しになっても会って対応することができず、立て看板にて説明し、外から電話をいただくしかありませんでした。せっかく来ていただいたのに、楽しみにしていただいていたのに、何もできずに帰っていただくのは私としても無念でした。ですが、文句を言われるどころか、こちらを気づかっていただき、本当にありがたかったです。


 日本では10人に1人がクレーマーといわれ義理も人情もない日本になったと嘆かれますが、今回のことで私はまだまだ日本も捨てたものではないと思いました。社寺仏閣に参拝するような人だからそうなのであって、普通ならそうはいかないと思われるかもしれません。ですが、どうしても良識のない人間は目立ってしまい、記憶にも残ってしまいます。そのためごく少数であっても多く感じてしまうものです。


 「もはや日本は終わりだ」と思って生活するのと、「まだまだ日本は大丈夫だ」と思って生活するのでは、その精神状態は大きく違います。自分が生まれて暮らしている国を誇りに思うことができればと思うのです。たしかに日本の衰退は数字にも表れていますが、自分の国を信じることができれば、再び日本が世界をリードする時代が到来すると思うのです。その原動力は政治や経済ではなく、信じる心だと思うのです。