奴隷なる人々

 すでに奴隷制度は廃止されていますが、奴隷とは、自分の意思で生きることができない人、自分の意思で生きようとしない人、このふたつがあると考えています。このうち自分の意思で生きようとしない人は現代にもいます。何事においても「やらされている人」です。自分の意思で就職したはずなのに、職場では言われたことだけを嫌々やっています。職場においては命令系統はありますが、指示されたことを積極的におこなうのか、それとも消極的にやるかで仕事の内容も成果も評価も大きく違ってきます。


 誰でも自由に生きることができ、自分で自分の人生を作っていくことができる素晴らしい時代と社会に生きています。それなのに自分で生きようとしないのは、最も大切な権利を放棄しているようなものです。仕事も人生も自分の気持ちひとつで楽しくもなり、つまらなくもなります。積極的に楽しく挑戦していきたいと思うのです。


 私達はそれぞれに役割を与えられ生まれてきました。与えられた役割はそれぞれに違いますが、自分の役割を着実にこなしている人は、次々に新しい役割が追加され大事を担うようになります。また、自分の役割を楽しくしている人には、周囲の人々が集まってきて大きな役割になっていきます。自分の役割に気づくためには、役割を求めなければなりません。様々な経験のなかで本当の自分と役割に出会うことができるのかもしれません。