人生の始まり

 「自分で考えろ」が子供達への口癖になっています。言われたことをやるのは楽なのですが、やらされているうちは責任が伴わず、また学ぶこともありません。たとえ同じことをやったとしても、自発的にやっているかどうかで、得られるものは大きく違います。試行錯誤と責任感がなければ、やっただけで終わってしまうのです。


 社会では自分で考えることはせず、マニュアルに従うことを要求されることもあります。仕事であれば仕方ありませんが、自分の人生においては、誰かに委ねることなく、自分で考え選び行動していきたいものです。自分で考えることを放棄してはいけません。パスカルは「人間は考える葦である」と言っていますが、考えることから人生が始まっていくのです。


 何か特別なことをする必要はなく、あたりまえのことであっても、それをどこまで考えるのか、深めるものか、感謝するのか、感動するのかが大切だと思うのです。掃除ひとつでも、徹底すれば場だけではなく心も清らかになります。いかに日々の生活を豊かにしていくかを考えれば、「あたりまえ」を「ありがたい」に転換していくことが大切だと思うのです。