問題の根底にある想い

 地球の温暖化、地球資源の枯渇、国家間の格差など様々な問題がありますが、なかなか解決できないのが現状のようです。これらの問題は世界的な問題であり、一部の人間で解決できることではなく、世界中が協力しなければなりません。しかし、思惑や利害が衝突し協力体制を築くことさえ難しいようです。


 これらの問題の根底には解決のためには今の生活を捨てなければならないという覚悟が問われています。喫煙者がなかなかタバコをやめられないのと同じなのです。私たちは今の生活に依存しています。意識していなくても現代の消費主義を当然のこととして楽しんでいます。便利で快適な生活を捨てることは簡単ではありません。食べる楽しみ、買う楽しみ、旅行する楽しみ、着る楽しみなど衣食住すべてが地球的な問題の原因になっています。


 さらには1人だけ今の生活を捨てても何も変わりません。みんなで変わらなければならないのですが、大多数の人は今の生活を維持することに精一杯であり、あらためて考えてみる余裕もありません。今の生活だけでも大変なのに、さらなる不便や忍耐などいかなる大義があろとも望む人は少ないでしょう。豊かな生活を求め、かえって苦労と苦悩を抱えながら、母なる地球を犠牲にしているのです。今の生活に疲れている人は多いと思います。はたして今の生活を続けていくことが自分の幸せにつながるのだろうかと考える、その先にこそ世界的な問題を解決する道があるのかもしれません。