社長は大変です

 会社の不祥事も絶えないものですが、会社が永続的に発展していくためには社長の人間性というものが大事であり、さらには上手に自分の足りないところを補うことが求められます。人間性については社員や取引先から尊敬されないようではいけないということです。たとえば視察旅行に行くときに、「また遊びに出かけるのか、お気楽なことだ」と思われるのか、「また会社のために勉強に行く熱心な社長だ」と思われるかで大きく違います。たとえ同じことをしても、周囲に与える印象は違うものであり、その違いとは信頼されているかどうか、人間性の違いだと思うのです。


 足りないところを補うとは、社長とは人間性や業務のすべてに優れていなければなりませんが、個別の業務については長短があるものです。そのため苦手な所をどのように対処するかが問われます。自分で克服するか、得意な人に任せるか、方法は様々ですが放置しないことが大切です。ところが、自分より優秀な人間を認めたくない社長もおり、社長の欠点がそのまま会社の問題や弱点になっていることが多いようです。


 長所を伸ばすことも大切ですが、欠点をそのままにしていればバランスが崩れます。経営を安定させるためにバランス感覚が必要です。自分の得意と苦手、会社の長所と課題をちゃんと理解することが最初の一歩です。特に社長の苦手や短所を誤魔化そうとするからおかしなことになるのです。最後は自分の人間性に迫れるかどうかなのかもしれません。世の社長さんばかりではなく、誰もが自分と向き合っていかなければなりません。