雪国東北の消失

 雪がまったくない雪国の1月となりました。例年ならば雪かきに追われる日々ですが、今年は体がなまってしまいます。雪国では暖冬だと景気が悪くなります。除雪やスキー場など雪の経済といえる仕事が多いからです。しかし、今年はたまたまの暖冬ではなく、温暖化による必然的な暖冬ではないかと思っています。記録的な暖冬といわれていますが、10年もすればあたりまえになっているかもしれません。東北地方が雪国と呼ばれなくなるかもしれません。


 環境、時代、世界、人間などすべて変わっていくものです。この変化にどのように対応していくかが問われます。除雪の仕事は雪が降らなくなれば必要なくなります。ガソリンスタンドは電気自動車が普及すれば必要とされなくなります。すでに温暖化が進み電気自動車も普及しつつあります。この事実から目を背けるのではなく、今のうちから備えなければなりません。地元でも除雪の代わりに福祉やアパート経営などに力を入れる建設会社もあります。普段からの意識や行動の差が今年のような暖冬の時に大きな差となって現れます。


 私は不確定な未来と確定的な未来があると考えています。就職先で自分がいつまでどんな仕事を続けられるかは不確定です。しかし、働く意欲がなく先輩を敬うことなく何かあればすぐさぼる人間と、仕事に対する熱意があり分からないことは先輩に相談し遅くまで頑張っている人間と、この2人が今後どのようになっていくかは確定的だと思うのです。健康診断で同じような指導をされても、次の日には忘れて暴飲暴食する人間と、指導を忠実に守る人間と、人の寿命や健康は不確定ですが、この2人の先々の健康については確定的だと思うのです。どうなるか分からない未来は不安の種ですが、今できることに最善を尽くし少しでも確定的な未来を創造したいものです。