川の流れのような人生

 人生は川の流れのようなものかもしれません。山に降った雨が集まり源流となり、そこから少しずつ支流が集まり大河となり海へとつながり、海水が蒸発しては雲となり再び山に雨となって降ります。人生も誕生という源流から少しずつ大きな川となるよう成長していきます。人生も年齢に応じて大河のように大きく深くなっていかなければなりません。同じところに留まっていてはいけないのです。つねに現在進行形で生活したいと思います。


 人生には流れに身をゆだねるべき時と流れに逆らい舵を切らなければならない時があるように思います。ところが、多くの人はゆだねるべきところで抵抗し、抵抗すべきところで任せてしまっているように思うのです。表現を変えれば、できることをしないで、できないことをしようとします。また、認めるべきところを認めず、耐えるべきところで妥協してしまいます。この相違を正すだけで人生はもっとシンプルで楽なものになります。


 判断を誤ってしまうのは意地があるのに意志がないからです。できないことをしようとするのも、認めるべきことを認められないのも意地があるからです。反対にできることをしないのは、安易に妥協してしまうのは意志がないからです。社会も人の心も複雑怪奇に見えますが、意地を捨て意志を磨くならシンプルに納まるようになります。思うようにならない時は自分が意地と意志のどちらを抱えているかを考えてみたいものです。