たまにはバカをやってみる

 実際のところ「やってみなければ分からない」というのが真実ではないでしょうか。やってみたら、行ってみたら、食べてみたら、話してみたら思っていたのと違ったという経験は誰にでもあるはずです。人生には思っていることと現実を一致させていくという作業も必要なのです。自分の想いと現実を一致させることでシンブルに生きることができます。


 たとえば相手のことが心配で勝手に不安や妄想を膨らませていけば苦しくなるばかりです。ところが、自分の想いを相手に伝えて確認すれば、今までの不安や妄想は一瞬で消えてしまいます。もし、ごく稀に当たっていたとしても具体的な決断や行動を取ることができます。もし内定をもらった会社のブラックな噂を聞いたとしても出社して仕事に慣れてみなければ本当のところは分からないものです。


 何事においても具体的な確認をするということ、また確認するまでの間は勝手に不安や妄想を膨らませないで冷静でいなければなりません。そのまま放置することなく勇気を持って確認するということや経験してみることが大切です。1人で悩んでしまうと正しい答えが出せなくなります。勝手に結論を出したり、勝手にあきらめてしまっては何も変わりません。経験するからこそ成長することができます。


 失敗や挫折という経験も人生においては必要なことです。成功から学べることもありますが、それ以上に失敗から学ぶことはたくさんあります。「どうせ」とか「しょせん」という言葉を多用する人は自分に自信がなく行動できない人です。行動する勇気と失敗する勇気があれば人間は大きく成長することができます。思考を捨て馬鹿になることで得られるものもあるのではないでしょうか。