青い鳥症候群

 宗教に救いを求めるのは必然ですが、宗教をコロコロと変え渡り歩く人もいます。そういう人は具体的な結果を求めており、期待している結果を得られないと失望して次の宗教へと移っていきます。ドクターショッピングという言葉もありますが、次々に病院を渡り歩く人もいます。宗教にしても病院にしても現状に満足できず、最良の結果を求めての行動なのでしょうが、私は疑問を感じてしまいます。


 こういったことを別名、青い鳥症候群ともいうそうです。人間は理想と現実の狭間で苦しむ定めにありますが、現実から逃れさらなる理想を求めては、満足できず何事も長続きできない人を表すそうです。しかし理想を求めれば求めるほど現実を受け入れられなくなるため苦悩は増すばかりです。私達に求められることは安易に結果や理想を求めることよりも、足元を大切にすることなのです。


 算数の問題では、答えを求めるためには問題を解かなければなりません。現実世界においても自分に与えられた問題に挑むことなくして答えを得ることはできません。ところが、答えを求めるばかりで問題を解こうとしない人が多いように思うのです。どこからともなく楽して答えを持ってこようとせず、眼前の問題に挑んでいくしかないのです。小学生の夏休みの自由研究をお金で買うことはできても、それは誤魔化しでしかなく本人のためにはなりません。自分を偽ることなく、しっかりと自分の課題と向き合いたいものです。