コンビニから日本の将来を考える

 24時間営業のコンビニが営業時間短縮の実証実験をはじめたそうです。便利で快適な生活の象徴であったコンビニの24時間営業ですが、今後どうなるのでしょうか。20年前の地方のコンビニだと深夜12時で閉店する店舗もありました。それがいつの間にか24時間営業に変わりましたが、営業時間は地域の実情に応じれば良いと思うのです。たとえば過疎化で若者がおらず駅や繁華街からも遠い田舎のコンビニで、そもそも夜中に歩いている人もいないのに営業している意味はありません。


 日本は一律ということが好きなようで、なんでもマニュアルで統一してしまいます。今では全国どこに行っても同じ外観、同じ商品、同じ接客というチェーン店があふれていますが、あまり魅力を感じません。地域に応じてとか相手に応じてということがなく、システムで営業する店舗に人情というものが感じられません。たとえ丁寧に接客されても、それはマニュアルに準じているだけで、心から接客しているという確信が持てず人間不信になります。


 これからの日本を考えれば、もっと柔軟な思考と対応が必要だと思うのです。これから単純な作業はAIが担うようになります。そういう時代にあって命令がないと動けないマニュアル人間に居場所はありません。有名なホテルチェーンでは接客マニュアルを破棄し、お客様に応じた接客を心がけているそうです。自分で考える人間を育てるには時間と忍耐が必要ですが、人を育てるということなくして、たとえ一時的な利益があったとしても、日本という国が繁栄することはありません。