本当の自分と友達になる

 自己紹介もそうですが、意外と自分のことを説明するのは難しいことです。それは人間というものが矛盾のなかで生きているからです。たとえば小学校の男児が好きな女児にわざと意地悪をすることがあります。本当は好きななのに何故か逆の行為をしてしまったり、もしかしたら好きだということも分かっていないのかもしれません。これは子供ばかりではなく大人になっても自分の想いや行為が矛盾することはよくあります。自分のなかで整合性をとっていかなければなりません。


 また、人間には弱さや愚かさもあるため、最善の選択や正しい行為ができないこともあります。しがらみがあり欲があり怒りがあり、様々な立場や感情のなかで上手に進んでいかなければなりません。そのためにはできるだけ正しく自分の想いを理解してあげなければなりません。先程のたとえならば小学生の男児は自分のその女児を好きだということ、好きだからこそつい意地悪をしてしまうこと、意地悪をすれば相手に嫌われてしまうこと、好きだからこそ意地悪をするのではなく、やさしくしなければならないと理解し実践するというステップが必要です。


 最善の選択や正しい行為のためには順を追って自分の心を整理していかなければなりません。自分の想いをちゃんと理解でき、その想いを実現すべく行動できれば、自分の想いと行動と結果が調和するようになります。習慣での行動を中止して、何事も自分の心を確認してから行動することで矛盾に満ちた生活から解放され、調和のとれた人生を歩むことができます。24時間いつも一緒にいる自分の心が織りなす矛盾、闇、愚かさを無視するのではなく理解者になることが求められています。手を差し伸べるからこそ仲良くなれるのではないでしょうか。



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