頼まれたらどうするか

 たとえば会社の先輩が熱を出して風邪薬を買ってきてほしいと頼まれたとします。業務ではありませんから断ることもできます。断るのも面倒だと嫌々買いに行くこともできます。気を利かせてポカリや冷えピタも一緒に買ってくることもできます。早く治ってほしいと走って買ってくる人もいるかもしれません。薬を買いに行くことは子供でもできますが、誰でもできることをどのようにおこなうかが問われます。


 特に会社での人間関係は相手の予想や期待を超えることが、信頼関係を築くことにつながると思います。相手の立場に立つならば、調子が悪いとすれば、気を利かせてくれたり、自分のために走ってきてくれれば嬉しいものです。そういったことの積み重ねが信頼関係につながると思うのです。頼まれたことを嫌々やっているうちは誰も認めてはくれません。自分が望んでいること以上のことをしてもらうからこそ感動が生まれるのです。


 もちろん形だけでは意味がありません。相手のことをまったく心配していないのに、心配しているように振る舞っても、最初のうちは騙されるかもしれませんが、数回のうちには口だけの人間だとかえって信用されなくなります。何事においても心が伴わなければ相手に感動を与えることはできません。大人になれば自分の能力ギリギリの役割などほとんどありません。それよりも誰でもできることを、どのような想いでどのような態度でおこなうかが大切なのではないでしょうか。



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