お手軽な時代に

 今はスマホで写真を撮るのが一般的なようです。同じシーンや光景を何枚も撮る人もいます。撮るだけ撮っても不要なものはあとから削除すればいいわけですから、下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるではありませんが、いくらでも撮ることができます。昔のフィルムカメラであれば枚数に制限がありますから、節約して1枚1枚を大切に撮っていました。だからこそ思い出に残るような1枚が撮れたのかもしれません。


 カメラは進歩して無限に撮ることができますが、私達の時間というものは今も昔も変わらず有限であり貴重なものです。人生において様々なことに挑戦することは大切ですが、無駄に時間を浪費してはいけません。フィルムカメラで撮った1枚のように、たとえ1時間であっても大切にしなければなりません。たとえ失敗しても最善を尽くしての失敗からは学ぶべきことがありますが、闇雲に挑戦して失敗しても得るものはありません。


 今は将棋が人気なようで、子供さんでも習っている人が多いようです。将棋の大会も多いようで、試合に負け悔し涙を流すような子供さんは、それだけ想いが強く頑張ってきたのでしょう。そういう子供さんは将棋は途中でやめたとしても、涙があふれるような経験は、大きな成長につながっていくと思います。現代は「お手軽」ということが注目されますが、簡単にはじめて簡単にやめるのではなく、お手軽にはじめても、いつの間にか真剣になりたいものです。そして真剣に費やした時間と経験が人生の宝になればと思います。
 


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