眼前集中

 何事においても目の前のこと、今日一日のことで精一杯です。今日一日の試練、今日一日の苦悩、今日一日の努力など、為すべきことは眼前にたくさんあります。それなのに昨日のことをくよくよ考えたり、明日のことをいろいろ心配したりして、目の前のことに集中できないことがあります。それは今日という一日を疎かにしているということでもあります。昨日でも明日でもなく、今日をどれだけ大切にして専念できるかによって、今日という一日の質が違ってきます。さらにはその繰り返しによって人生が大きく変わってきます。


 本来、同じ日々の繰り返しということはありません。もし同じ毎日だと感じるなら、昨日・今日・明日という境界が崩壊し、目の前のことに集中できなくなっているのです。仕事でも1カ月かけておこなう企画もあれば、3年かけて実施するプロジェクトもあります。しかし、いくら期間が長いとしても、その期間のなかで今すべきことがあり、今に専念しなければなりません。人生においても、今の自分を意識して今すべきことを明確にしなければなりません。


 「今までのこと」や「これからのこと」に惑わされることなく、今を大切にしなければなりません。後悔のなかに埋没している人は過去に生きています。不安に埋没している人は未来に生きています。目の前のことに専念できれば過去の後悔も未来への不安も軽減され、現在の行動によって自分に自信を持つことができ、日々の景色も変わっていきます。迷ったときには今すべきことを考えれば、難攻不落に思えるよな状況であっても、目の前に単純な答えがあることが分かります。



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