幸福の条件

 あたりまえのことを、あたりまえにすることは意外と難しいものです。たとえば道端で困っている人がいれば声をかける。ケンカをしたなら、どちらが悪いではなく素直に謝る。年長者は敬い、家族は大切にする。こういったことは小学校までには教えられることばかりです。表現を変えれば小学生でもできることです。ところが、大人になるほどできなくなりますから不思議なものです。


 それは大人になるほど素直な心が失われていき、意地や打算に翻弄されてしまうからなのかもしれません。誰かとケンカをしたとき、早く謝ってしまえばお互いに楽なのに、意地を張るほど険悪になってしまいます。本当は分かっているのに、できないというのは厄介なものです。


 人は誰でも小学校までに習ったことを実践できれば、人に迷惑をかけることなく幸せに暮すことができます。大切なことは難しい知識ではなく単純な行動だと思うのです。誰でもできることを、誰よりもできるかどうかなのです。人生とは本来はとてもシンプルなものだと思います。それを複雑なものにし、苦しいものにしてしまうのは自身の心です。素直な心であたりまえのことを着実にできる人になりたいものです。




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