御縁の世界に生きる

 人は相手からの評価を望み非難を恐れるのが一般的です。人によっては周囲から評価を得るために生きているような人もいますし、周囲からの非難を恐れるあまり自分を偽る人もいます。私達の暮している社会では子供のころから順位をつけられます。学校の成績も部活の試合もすべて順位がつけられます。進学も就職も順位によって決まります。評価や順位の習慣がつくため、本来ならば評価や順位から解放されるはずの人間関係においても、評価しあう関係を築いては、お互いに苦しんでいるのかもしれません。


 自分のことは自分で評価すればいいわけで、あえて周囲に評価してもらったり、その評価に一喜一憂する必要はありません。もちろん、周囲からの意見や忠告を無視するということではありません。お互いに依存しない自立した関係を築かなければなりません。依存でも孤高でもない関係を模索できればと思うのです。なにより評価から解放され生活できるようになれば楽になれます。周囲からの評価に翻弄されず、周囲への勝手な評価をせず、無関心でもない関係です。


 私達は自分で自分を満たさなければなりません。誰かに満たしてもらう、楽しませてもらう、幸せにしてもらうという態度では、自らの人生を生きているとはいえなくなります。逆に自分しか信じられない頼れないというのも寂しいものです。私達はこの広い世界で御縁の糸をたぐりよせれば様々な人と出会うことができます。そういった人々とどのような関係を築いていけば良いのかを、しっかりと考えなければなりません。




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