小野川温泉を一望できる高台にあるのが甲子大黒天本山です。その昔、弘法大師が湯殿山修行の折に霊木をもってお作りになったという甲子大黒天像が湯殿山より当山へと伝わっており、本尊としてお祀りされております。この縁により当山は湯殿山系山伏の法流を受けております。また、上杉家の祈願所であった宝珠寺の法流も受けている由緒ある寺院です。
当山の甲子(きのえね)大黒天は神仏一体の大黒様です。仏教の大黒天と神道の大国主命は平安時代に習合されてより、神仏一体としてお祀りされてきたのが日本の大黒様です。明治になり神仏分離令が出されてから大黒天は仏教で、大国主命は神道でお祀りされるようになりましたが、当山では昔ながらの神仏一体の大黒様をお祀りしております。
甲子大黒天のご利益は商売繁盛・財運・開運招福とされ、大黒様の福徳を求め多くの方々に参拝いただいております。また、甲子とは60ある旧暦の一番最初であることから心機一転、頑張りたいと思ったときに参拝いただくとご加護いただけるとされております。新たなる願いの成就を大黒様のその前でお誓いください。