日本の危機に

 北朝鮮からのミサイルへの対応が大げさすぎるように思えます。学校ではミサイル発射時の対応マニュアルが配布され、発射されれば電車や飛行機は運行をとりやめ、想定地域では津々浦々まで警報が鳴り響きます。もちろん今までとは違い日本上空を通過する訳ですが、私達には対処のしようがないのが実際のところです。ここまで過敏に反応する必要があるのか考えさせられます。隣接する韓国では政府がしっかりと動向を注視していても、一般人に対する過敏な注意喚起はないようです。


 北朝鮮という脅威が登場し、それに備えるため軍備の拡張と憲法の改正という政府のシナリオが見えてしまいます。そのために大げさな反応を示しているようにも思えるのです。自分たちの思惑に向けて危機感をあおり、道筋を作りたいのでしょうか。その先に待っているのは戦争ということになるのでしょうか。近年、北朝鮮ばかりではなく、中国の海洋進出、韓国からの非難など、日本を取り巻くアジアの情勢は良好ではありません。今後もし北朝鮮のミサイルが国内に落ちたり、中国海軍が発砲してきた場合に、日本は今までと同じく遺憾の意を伝えるだけなのか、それとも報復するのか。


 日本は長く平和を享受してきました。おそらくほとんどの日本人は再び戦争することなど考えもしなかったと思います。隣国からの脅威にさらされたときに、武器を取るのか、助けを求めるのか、降伏するのか、友好の道を求めるのか、いずれにしろその対応は難しいと思います。誰もが平和を求めながら、この世界から戦争がなくなったことがありません。戦争はもちろんテロもなく、他国と比べれば差別も格差もない日本という国に生まれた幸せを感じながらも、必ずしも日本の平和と繁栄が永遠に続くわけではありません。ですが、過度な不安に陥ることなく、おだやかな日々に感謝しながら、もしもの時には誰を責めることなく、できうる最善の選択をしていくしかありませんね。





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