つい本音が

 あるセミナーで講演する機会がありました。講演が終わってからパネルディスカッションにも参加しました。事前にある程度の落とし所を協議していたのですが、思わず本音を話してしまいました。話の流れとしては自然だったのですが、セミナーの目的とは反した内容になってしまいました。まだまだ未熟だと反省しましたし、人間は大事な場面では、いつも思っている本音が出てしまうのだと思いました。


 大人になれば本音と建前を使い分け、波風立てずに生きていく処世術のようなものを身につけるものです。そのため相手の本心が気になることもありますし、相手の言うことを鵜呑みにすることもできません。また、本音と建前があまりにも違えばストレスにもなります。「王様の耳はロバのみ」という寓話がありますが、やはり私達は本音を誰かに聞いて欲しいと思うものなのです。 


 「表裏のない人」という表現がありますが、良い意味でそういう人になれればと思っています。日々の行動が大切なのですが、その前段階として何を考えているのかがさらに重要になります。考えていないことは行動できませんし、隠そうとしても本音の部分が知らず知らず外に漏れ出してしまうものです。自分の心の奥底は人に見られたくないものですが、「どうぞ見てください。私はこういう人間です。」と胸を張ることができれば、もっと楽に生きることができるのかもしれませんね。


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