未年の意味と心構え

 来年は未年です。今年の午年から十二支は陽から陰へと移りましたが、未年はまだ発展の相を残しています。季節に配当すると夏を表し、秋の実りへと向け厳しい環境にあっても、実を結ぶため力を養うべき年といえます。未は「いまだ」とも読みますが、まだ本気になっていない状態でもあります。もっとやるべきことはあり、そのことを分かっていながら、本気になってもう一歩踏み込めない状態でもあります。来年の成否は今までの殻を破り、本気になれるかどうかにかかっています。 


 現代は結果を求め誰もが焦っているように感じられます。ですが、焦っても満足な結果を得ることはできません。望む結果を得られるだけのことをしてきたのかと、自らに問うてみなければなりません。期待だけでは求める結果を得ることはできません。結果とは求めるものではなく、自らの努力や忍耐に自然と伴ってくるものなのです。農作物も手をかけなければ美味しくなりませんが、私達の人生もまた手間を惜しまぬからこそ豊かなものとなるのです。 


 未は家族の安泰や平和の象徴とされています。羊は馬や牛とは異なり人間を助ける労働力にはなりませんが、羊肉・羊皮・羊毛・羊乳と古来より人間の生活に大きく貢献してきました。私達もまわりの人の助けとなりたいものです。求めることと、与えること、そのどちらを優先するかで人生は大きく違ってきます。日本人にはありがたい、お世話になった、お互い様という感謝の心があり、その心が人と人とを結ぶ絆を作り共生の関係を築いてきました。来年は感謝の心を大切に、羊のようにおだやかに過ごしたいものです。 


 暦では、来年は乙未の年です。乙(きのと)は可能性を秘めながらも、未熟な状態であり屈曲を表しています。羊は良くいえば協調性があり、悪くいえば臆病で群れたがる動物です。来年はまわりに流されやすくなる年でもあります。求められるのは安易な迎合ではなく信念です。自らの想いを信念として堅持し、焦ることなく着実に歩んでいくことで、やがて迎える実りの年に大きな成果を得ることができるのではないかと思います。ご縁があり、ご覧いただいた皆様が健やかなる新年を迎えられますよう、益々のご清福を心より祈念申し上げます。


九星別各人の運勢を下記に掲載しております。一緒にご覧ください。
http://d.hatena.ne.jp/buddhist/20131211



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