不測の事態に

 ニュースで還暦を迎えてから、自分が生まれた病院で取り違えられていたことを知った人がいました。そうとは知らずに、その方を育てた家は父親が早く泣くなり母親はずいぶん苦労して育てたそうです。その母親ももう亡くなったそうです。なんともドラマのような話が現実にあるものだと驚きました。ニュースでは病院が賠償金を支払うとのことでしたが、お金で解決できる問題ではなく、人生そのものを揺るがす大きな事件です。


 私達は知らなければ何気なく生活できたのに、事実を知ってしまったが故に悩み苦しむということがあります。今まで通りではいられなくなってしまうのです。たとえば、裏切り・陰口・不義など様々ありますが、信じていればいるほどその反動は大きくなってしまいます。大人になると「ごめんなさい」の謝罪では解決しないこともあります。悶々とした気持ちは簡単に晴れるものではないのです。結局、いかに自分が納得するかどうかなのです。


 不測の事態に遭遇するほど、自分の器量というものが試されます。いかに自分の心を落ち着かせていくかが重要なのです。精神的な被害とは、物質的に解決できるものでなければ、相手が解決してくれるものでもないのです。自分でいかに折り合いをつけていくしかないのです。生きていれば様々なことがあります。いわれのない誹謗中傷もあれば、裏切られることもあります。自分に責任のないことで悩み苦しむこともあります。ですが、生きていればそういうこともあるのです。自分で自分を苦しめないよう、上手に乗り越えていきたいものです。



今週もオールアバウトさんに掲載いただきました。
今回のお題は「友達は必要か?」についてです。
ぜひ、ご覧ください。
http://allabout.co.jp/newsdig/w/56506


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